照ノ富士の三月場所出場は「ギリギリまで考える」

相撲協会の不祥事対応がことごとくグダグダで世間的尺度からずれてるわけ

相撲協会 不祥事・ごたごた

相撲協会

2017年11月に起きた元横綱日馬富士の暴行事件以来、連日相撲関連のニュースがワイドショーを賑わしております。と言うか、ワイドショーを作ってる制作サイドがネタをほじくりだして来るからなんだろうけど。

ワイドショーは一切見ないとおっしゃる好角家の方もいらっしゃいます。その気持ちはよく分かる。相撲の事なんかろくすっぽ知らない人が声高にあーだこーだ(それも相撲好きからするといささか論点がずれてる)言い立てるのは見ていて実に胸くそ悪い。

しかしながら、つくづく思うわけです。

相撲協会の対応って確かに泣きたくなるほど要領悪い~!相撲協会って伏魔殿みたいで怖いわぁと言われても仕方がないマズさ全開。

なんでこんなにグダグダするのか、それは相撲が世間的な尺度ではかれないくらい特殊な世界だからだと思うのです。


 狭い世界の小さな政府

神撃の巨人ってアニメが人気でした。塀の外に人を食料にする巨人がわらわらしてるから人間は塀の中で暮らしているってアレです。

相撲の世界は相撲社会という塀の中に200キロ近い巨人が暮らしてるような感じですかね。逆神撃の巨人です。その小さくて閉鎖的な世界には、昔から続く独特の価値観やしきたりがあります。このところ盛んに議論が交わされている土俵の女人禁制とか現役の力士はちょんまげつけて着物着て生活しなくちゃならないこととか。

何かと問題になる相撲協会ってのは、その小さな世界の政府みたいなもんだと思えばよろしかろうと思います。

彼らは相撲しか知らない

日馬富士の事件について協会はかなり軽く見ていた節があることや、調査協力を拒否してさんざんゴネた貴乃花親方に対しての処分内容など、普通の会社だったら考えられない甘さだという声が多く上ります。

世間一般の価値観尺度で考えれば批判されても仕方がないと思います。

ただ、相撲という世界の価値観尺度は世間とは違います。本来なら相撲には興行の側面がある以上世間的な尺度と相撲世界の価値観を積極的に摺り合わせていかなくちゃいけなかったのでしょうが、巨人の住む塀の中ではそれがほとんど行なわれてきませんでした。

相撲社会の政府にいる人たちは相撲社会しか知らず、連綿と続く価値観のままでいてさほど不都合を感じてきていなかったからです。

現在協会の理事職にある親方衆の多くが10代半ばで親元を離れて相撲の世界に入ってきました。協会No.2の尾車親方なんかは13歳で横綱琴櫻の内弟子として入門しています。

若いときからまげつけて着物着ている大きな男たちはどこに行っても特別な存在として注目されます。兄弟子にいじめられたりしごかれたりがイヤなら強くなれという価値観のもとで、彼らは竹刀とゲンコツが標準装備の親方に睨まれながら砂まみれで稽古を重ねてきました。その甲斐あって番付けが上ればタニマチや後援会がちやほやしてくれました。

そういう生活を10何年続けて引退し、今度は自分の時と同じようにして弟子を育てる。協会理事として相撲社会の政府要人になる。現役時代に何でも人任せでやってきた人たちが、まげを落としたことでいきなり一般社会の中で世渡り上手になれるわけもない。

何十年も相撲的価値観の中で生きてきたおじさんの集まりなんだから、世間から見て「はぁ?」な対応でもそれがお相撲スタンダードです。

相撲協会は隠蔽体質だと言われますが、隠蔽する意図があるというより公にする必要性を感じてないというのがまず第一で、なんかヤバイ!と思ってもどう立ち回るのが一番なのかが分からんからできるだけ穏便にぃとか思って後回しにしてたら叩かれる を繰り返しているんじゃないかと。

大変残念なことに、相撲世界が時間をとめている間に世の中の価値観はどんどん変わっていました。30年前ならばとりたてて問題視されなかったかもしれないことまで大きく取り上げられて、彼らはきっと「え?何?なんで??」と内心では思ってそうです。

日馬富士の一件があった後、力士衆を集めて暴力根絶についての講習会が持たれましたが、指導の名の下の鉄拳制裁が当たり前だと思ってる人が指導者の立場にいるんだから、いや力士衆より親方衆が先だろー!と思ってしまった。


しっかりしてよ相撲協会

相撲協会というところは一般の会社組織のように社長がいて副社長がいて専務がいて…という形で運営されているわけではありません。言ってみれば魚屋さんが集まって作る組合みたいなもんです。

同業者の集まりですから、その集まりなりのルールがあります。塀の中で完結している彼らには、そのルールが世間的尺度から外れていると指摘されてもなかなか肌で分からんところがあります。

お相撲的価値観で大人になった協会幹部にとって世間的尺度に沿わせて対処するのはなかなかに大変なことだろうと思うのですが、お客さんに来てもらってなんぼの世界ですからそんなことも言ってられません。

何かあった時の協会の対応がマズーなために土俵に上っている力士衆まで色眼鏡で見られてしまうのは悲しいことです。

これまでに起きたさまざまな問題を踏まえて外部から役員を任命してはいますが、今のところ理事会において親方衆と同等の役割を果たしているようには見えません。外部役員は参考意見を述べるにとどまった人たちのように見えます。

全部一度に変えろといっても難しいでしょうから、まずは危機管理委員会と広報部には機動力のある外部役員を常駐させて欲しいなと思っておるのですが。


コメント

  1. 三角四角 より:

     いや、いや、相撲しか知らないって仰いますけど、彼ら中学・高校は出ているんでしょう?
     一般常識が無い事の言い訳にも成りませんわ。

     モンゴル力士にも、モンゴルの中学・高校を出て、モンゴルの常識を身に着けて、入門している日馬富士と、日本の高校を卒業して日本の常識を身に着けて入門している貴ノ岩とでは、価値観が違うのではないでしょうか?
     その価値観の違いが、賠償額の開きだと思います。