照ノ富士の三月場所出場は「ギリギリまで考える」

貴乃花親方の”引退”は結局誰のためにもならないし若い衆が可哀想なだけだと思う

貴乃花親方 不祥事・ごたごた

貴乃花親方が引退届けを提出したそうなという激震ニュースが昼過ぎに流れた9月25日。午後5時から貴乃花親方による相撲協会を去る決断をした経緯を説明する会見が行なわれました。

相撲協会による有形無形の圧力があり、このままでは弟子たちが稽古研鑽に集中できないと判断して断腸の思いではあるが師匠を退くことにした というのがもンのすごくざっくりした理由です。

それに対して相撲協会は『圧力をかけたことはないし提出された書面に不備があるから提出しなおして!』と貴乃花親方の言い分を全面否定した上で慰留はせずに突き放した恰好。

残された8人の弟子衆と床山1人と世話人1人は旧貴乃花一門だった千賀ノ浦親方のところに転籍することになりました。

…なんだこれ(涙)
私たちはこんな泥仕合なんか見たくなかった。稀勢の里の復活と栃ノ心のカド番脱出で無事終わった秋場所の感慨にふけりたかったのに!

理事から平年寄降格されて不遇をかこっていた貴乃花親方は、思い込みからくる早とちりでそそくさと『引退』届を提出しそれが受理されるのを待たずに会見を開いてしまったのではないか?と見る向きもあります。

そうだとしたら弟子衆が可哀想すぎるだろうに。


貴乃花親方の言う圧力はあったのか

親方衆は古くからある5つの一門のどれかに所属しなければならない。このことは書面で親方衆に通達されたものではなかったといいます。

旧貴乃花一門の親方衆以外には関係ないことなので、そういう取り決めになったことすら知らなかった親方もいたらしい。この取り決めを受けて一門を抜けた貴乃花さん以外の旧貴乃花一門の親方衆は新たな一門に受け皿を求めることになりました。

貴乃花さんはこの取り決めを知らなかった。仲良しの朝日山親方が「どっかに所属しないとマズイみたいよ」と話したことで伝わったようです。自分をほいほい受け入れる一門なんかないだろうことを貴乃花さんは重々分っていたでしょう。

旧貴乃花一門の阿武松親方は二所ノ関一門に入ることが決まってました。貴乃花さんはもともと二所一門でしたが、理事戦に出るために一門を飛び出した経緯があります。阿武松さんは貴乃花さんに「頭を下げて二所一門に戻してもらおうよ。このままじゃ部屋を続けられないよ」と説得しましたが、二所一門側が「貴乃花が戻ることは許さん!」と拒否。

そこで阿武松さんは朝日山さんの所属する伊勢ヶ濱一門への転籍の道を探りましたが、伊勢ヶ濱っちゃー日馬富士がいた一門ですから古参の親方衆から「受け入れなんぞとんでもない!」とここでも拒否られてしまいます。

この一門所属の話が本格的になる前に、日馬富士の件で貴乃花さんが3月に内閣府に提出し後に取り下げた告発文書の内容が「事実無根に基づいたものである」という今さらぁ?なお知らせが貴乃花さんの下に届いていました。

当然貴乃花さんは「事実無根じゃねーし!協会は事件を公にしようとしてなかったし!」とおこだったわけです。

こういう状況で盟友だった阿武松さんに「頭を下げろ」と言われたことが圧力だと感じたのかも知れません。ただ、もしそうだとしたら、貴乃花さんは追い詰められてもはや誰も信用できなくなっていたんじゃなかろうかと思います。

九州の後援会の会長さんは報道を見て初めて知った、なんとか考えなおして欲しいと泣いてました。貴景勝のお父さんも何の報告もないし息子にLineしても既読にならないと言ってました。

これを不義理と言わずしてなんと言おう。



弟子衆はなぜ引き止めなかった?

引退の届けを出す日の朝に弟子衆を集めて角界を去ることを伝えたという貴乃花さんを弟子衆は引き止めなかったようです。「師匠が決めたことを自分たちが軽々しく止められない」と。

かつて尾車部屋の力士が大麻事件に関わったために師匠の尾車さんが責任をとって部屋を閉めようとしたとき、部屋の嘉風が「師匠が辞めるなら自分も辞めます」と引き止めたといいます。

貴乃花さんとこはこういう師弟関係ではなかったみたいですね。

私は師匠と弟子は父子のようなものだと思っていたので、絶対視して右向け右という指導が完全に正しいものなのかどうかよう分りません。ま、極めて求道的な貴乃花さんらしいっちゃらしいけど。(ただ、秋場所の御嶽海戦で貴景勝がみせた対戦相手に敬意のかけらもない張り手だらけの相撲を貴乃花さんがよくやったと褒めたとしたら、貴乃花さんが求めるものに対して美しさは感じない)

親方は「私、失敗しないんで」ってことかね?いやー、傍目には気持は分るけどいろいろ要領悪く見えてじれったかったよ。

貴乃花さんの一本気なところは男らしく見えるけど、こんな物差しで引いたほどまっすぐにしか走れず、助言に耳を貸さず、後先の想像力が足りずに結果として迷惑かけまくる人がそばにいたら大変だと思うわ…。

貴ノ岩の入門

かれこれ10年くらい前になるのかな。バーサンドルジくんが貴ノ岩になる前の入門時の様子@鳥取城北高校の校長室です。

この頃、まさか自分が関わることでこんなにもゴタゴタすることになろうとは想像もしなかっただろうな。モンゴル人の先輩もいる世界だからと足を踏み入れたものの、他部屋のモンゴル人力士とは親しく付き合うなと言われたときどう思ったんだろう。

貴乃花部屋の弟子衆はそろって千賀ノ浦部屋に移ることになるようです。千賀ノ浦さんにしてみればいきなり「引き取ってください」と言われて面食らったようだけど、それでもあーだこーだ言わずに引き受けてくれたようです。ちがのーらさん懐深い。

貴乃花親方は会見で言ってました。
「何かあったら私に相談してほしい」「相撲のこととか教えてやりたい」

千賀ノ浦部屋の力士になったら師匠は千賀ノ浦さんなんだから、新しい師匠の指導に従うのが筋じゃないのかな?貴乃花さんが千賀ノ浦部屋付のコーチとして指導に参加するなら別だけど、そうじゃなかったら千賀ノ浦さん部屋をまとめるのにすごい苦労しそう。

こんな結末は誰も得しない

角界の尺度で考えると、貴乃花さんは考えてることは間違ってないけど扱いづらい人なんだろうなと思います。目障りだと思ってた親方も少なからずいたでしょう。

でもねー、だからって親方になってなお大人気の貴乃花さんがこんな形で角界を去っても余計に相撲のイメージが悪くなるだけでますます新弟子が入らなくなりそう。相撲にとって新弟子が入らなくなるのは将来真っ暗ですよ。

貴乃花さんはそこまで考えていただろうか。

貴乃花さんの受け皿となる一門がなかなか見つからんことは想像にかたくないけど、追い出してしまうデメリットよりどこかが不承不承でも受け入れて納めてしまったほうが安泰だったろうに。

この先当分は貴乃花さんの動向に耳目が集まるでしょう。それに伴って弟子衆が移籍する千賀ノ浦部屋の周辺も慌しくなるでしょう。ああ、もとから千賀ノ浦部屋にいた弟子衆が可哀想。

相撲協会執行部ってとこが我の強いおっちゃんの集まりで頭が古くて意固地で利権の匂いがするところだってことは分かってます。今のままでいいとは思わん。

ただ、相撲は執行部で取ってるんじゃねぇ!土俵の上で取ってるんだ!私は土俵の上で相撲取ってる力士衆が好きなんです。土俵で相撲取らない人たちのごたごたで力士衆までひとくくりに「相撲って汚い」とか言われるのがなにより悲しいのです。



コメント