栃ノ心大関を確定させた怪力力士が強くなった娘の誕生以外の納得できる理由

栃ノ心 力士衆と親方

 

春日野部屋の栃ノ心が大関獲りをほぼ確定させました。平幕の3枚目で迎えた今年の初場所で14勝1敗の平幕優勝を決めて憧れの賜杯を抱き、翌3月場所では平幕優勝は翌場所崩れやすい懸念を払拭して10勝4敗の大活躍で、ふた場所連続で三賞を獲得、そして大関獲りの今場所もまあ強い強い。

関取が元気な場所は面白いと昔から言われますが、初めての連覇がかかる横綱鶴竜、2場所休場して久しぶりに第一人者の存在感を示したい横綱白鵬と、何が何でも優勝したい横綱二人も闘志を燃やしています。土俵の上、ばっちばちです。

2大関が休場しているのはふがいないですが、(1横綱も休場中なのは忘れていたことにする)13日現在で栃ノ心はただひとり全勝キープ、これまで25連敗していた白鵬にも正面勝負で勝利してこのまま全勝で場所を終えるんじゃないかという勢いです

が、思うわけです。
栃ノ心って廻しを取れば確かに怪力無双だったけど、こんなに強かったっけ?

そこには長女のアナスタシアちゃんが誕生したこと以外の技術的な理由があったようです。



子どもパワーは強い

栃ノ心剛史 1987年10月13日 ジョージア国ムツヘタ市出身の30歳 本名:レヴァニ・ゴルガゼ 春日野部屋所属

土俵の上では誠に怖い顔をしてますが、素顔は優しい目をしたナイスガイです。

昨年の11月場所が始まる直前に第一子となる長女のアナスタシアちゃんが誕生した栃ノ心。結婚は2015年6月ですから待望のベビーだったろうと思います。

奥様のニノさんは出産のために故郷のジョージアに帰国してましたから、初場所も親戚が集まってネットで観戦してました。優勝が決まった瞬間、周りの大人が大声を上げたもんだからびっくりしてアナスタシアちゃん大泣き(笑)

栃ノ心優勝

相撲取りは本場所が終わっても巡業にでなくちゃなりませんから、栃ノ心はいまだ愛娘に直接会えておりません。大関に昇進すればあちこちから引っ張りだこになるでしょう。

結婚した直後からなぜか調子が上らなくなる力士は少なくないですが、(力士の嫁を目指す人はここで嫁が悪いといわれることを覚悟しなくてはならない)子どもが誕生して奮起する力士は割といます。

3月場所が終わった時に、5月場所が終わったら一時帰国して初対面の予定だと嬉しそうに話していましたから、協会も昇進のご褒美としてゆっくりさせてあげたいもんです。


泣いた赤鬼

正直な話、初場所の栃ノ心の優勝を事前に予想できた人はほとんどいなかったと思います。2016年秋場所の大関豪栄道の初優勝もかなりの晴天の霹靂感がありましたが、初場所を平幕3枚目で場所入りした栃ノ心の人が変わったような力強い相撲と優勝は栃ノ心は何の実を食ったんだ?と思うほどの驚きがありました。

といって栃ノ心は弱くて目立たない力士だった、というわけではありません。廻しを取れば横綱でも手こずる豪腕の持ち主でした。ただ、古傷の膝の調子に左右されて大きく負け越したり、肝心の廻しが取れずにあえなく撃沈することもよくありました。

栃ノ心はもともと腕力には絶対の自信を持ってましたから、力任せの相撲を取ることが多く、それが結果として膝の怪我につながってしまったところがあります。

下位の力士相手ならば力任せでも相撲が取れましたが、横綱となると力に上手さが加わりますから対白鵬戦は25連敗、対鶴竜戦は2勝2敗など横綱大関にはなかなか歯が立たちませんでした。

それがどーだ!5月場所、ついに横綱白鵬とがっぷり渡り合っての力比べで文句のつけようがない初勝利!栃ノ心は土俵の上で闘志を燃やしてどんどん赤くなることからジョージアの赤鬼と呼ばれていますが、白鵬戦の時は控えから出てきた時点でとんでもない赤さで、土俵に上る前に噴火するんじゃないかと思ってしまった。

栃ノ心

かくして対白鵬戦の連敗を25で止めた栃ノ心は、インタビュールームに呼ばれたとき息が乱れて何喋ってんだか分かりませんでしたが、よほど白鵬に真っ向勝負で勝てたことが嬉しかったようで涙を流してました。

ノシンさん、気持ちは分かるが涙は優勝してからでもいいんだよ。

【追記】
13日目、正代との一戦で土俵上の栃ノ心の赤くなり方が足りなかったので負けるかも…と不安がよぎりましたが、その通りになってしまいました(涙)どうやら時々空気を読まない正代を甘く見てしまった模様です。


栃ノ心が強くなったわけ

今年に入って突如覚醒したような栃ノ心の強さ、これには2つの技術的な進歩があります。

1つは前に出る相撲を取るようになったこと。力自慢の栃ノ心は相手が出てきたところで廻しを引く受け身の相撲が多かったのですが、前に出て突きやおっつけをしっかり身につけるようにというアドバイスを受けたことで相撲が変わりました。

2つ目は上手廻しの取りかたが以前に比べて格段に上手くなったこと。以前は力まかせに上からがばっと廻しをとっていたのですが、これだと脇があきやすく、相手が肘を跳ね上げると肩があがって力を削がれてしまう場面が数多く見られました。

それが、最近は以前より少し前側に小指の方から差し入れるように廻しを取って自分の脇をぐっと締め、相手の腕を封じて力を出させない取口に変わってきています。この形で廻しを取れれば吊っても引き付けても力を発揮できます。

上手い廻しの取りかたをマスターしたことで赤鬼に金棒状態の栃ノ心。大関を飛び越して横綱にしたい!という声もありますが、さすがにそれはできないとしても、お客さんを大いに沸かせるいい大関になってくれることは間違いなさそうです。



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