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豪風の引退相撲が皮切り2020年断髪式日程 あのハサミはおいくら万円?

豪風引退相撲お相撲あれこれ

先日、元関脇の豪風の引退相撲が行われました。笑いあり涙ありの心温まる引退相撲だったようです。

今まで当たり前に土俵に立ってるものだと信じて疑わなかった力士が引退していく。今年は当たり前が当たり前じゃなかったことを痛感させてくれるベテラン勢の引退相撲がいくつも予定されています。

というわけで、ここでは断髪についてのお話を少し。

引退相撲(断髪式)日程

2月

豪風 (2月1日)押尾川襲名
2019年初場所10日目に引退届を提出

土俵のメガネ男子と言えば錦木にお株を奪われちゃいましたが、豪風もメガネ男子でしたね。

断髪式では自転車事故でまひが残り政界を引退した谷垣元幹事長が支えられながらではありますが自らの足で立ち上がってハサミを入れたのにはぐっときました。

相撲中継の放送席では「はたきの名人」とよく言われてましたが、本当は前に出る相撲なんだけどケガなどの影響で仕方なく引くはたくのスタイルになってたようです。

稽古場ではもっぱら他の弟子衆の稽古を見てやることが多かったという豪風は引退前からチーママみたいな存在だったようです。

5月

荒鷲 (5月31日)

前年の九州場所・2020年初場所と続けて休んでましたが、関取復帰を果たす前に引退しちゃいました。荒鷲と千代翔馬の見分けがつかん問題はこうして終焉したのであります。…寂しい。

土俵の貴公子と呼ばれた、上品できれいなお相撲さんでした。引退後の身の処し方は未定とのことですが、日本国籍を取得しなかったのでモンゴルに帰っちゃうのかな。

引退から断髪までの期間が短いのは、外国人力士につきもののビザの関係かもしれませんね。

10月

嘉風(10月3日)中村襲名
2019年9月場所5日目に引退届を提出

嘉風

本来だったらまだ土俵に上がっていただろうにと残念で仕方がない嘉風の引退。「土俵で散りたかった」という言葉が胸に迫ります。

おそらく断髪式では「まだ取れたのに…」という思いを持ってハサミを入れる人がたくさんいるんじゃないかな。

解説席に呼ばれた時、本来であれば向こう正面に座るはずでしたがケガの影響で狭い向こう正面に座れず正面解説席にアナウンサーと勝昭氏の3人で座っていました。

引退会見の時にはケガした方の足に装具のついた靴を履いてましたが、最近は両足革靴姿のようです。

安美錦(10月4日) 安治川襲名
2019年7月場所10日目に引退届を提出

1997年1月に初土俵と、引退するまでは関取衆の中で断トツの兄弟子でした。

10月は3日・4日と断髪式が続きます。3日の嘉風は惜しむ気持ちがにじむ断髪式になりそうですが、安美錦の断髪式は止めばさみまで髪が残るようにみんなが気を使いまくってハサミを入れるんじゃなかろうか(笑)

2021年1月

豪栄道(2021年1月場所後)武隈襲名
2020年初場所限りで引退

なんだかんだ言われつつも33場所大関を張り続けた豪栄道。9回目のカド番を乗り越えることが出来ず、負け越しが決定しても千秋楽まで取りきって潔く引退していく男らしさに涙です。

現時点では引退相撲の日程は決まっていませんが、来年初場所後に予定されているようです。

【追記】
豪栄道の引退相撲と断髪式は来年1月31日に決まったようです。

断髪式のおはなし

断髪用のハサミって高いの?

断髪式には欠かせないあの金色のハサミ、あれは普段は国技館に保管してあるそうです。長さは35センチ、重さは240グラムと、散髪屋さんや美容院で見かけるハサミよりはるかに大きくて重たい代物です。

あれを市販したところで需要が極端に少ないのでどこにも売ってません。 水谷理美容鋏製作所 という理美容用のハサミを作っている会社が作りました。

断髪用のハサミは99%刃先を使いますが、止めばさみを入れる時は大たぶさを一気にざくっと切り落とすためあの長い刃全体がよく切れる素材でなくちゃなりません。そこで、素材にコバルト合金が使われているそうです。

専門的にみてコバルト合金はなかなか手ごわい素材で、断髪用のハサミも数十本作ってはみたものの使い物になったのは2本しかなかったらしい。

というわけで1本は自社に残し、もう1本を相撲協会に寄贈したんだそうです。
寄贈なので断髪用のハサミのお値段はゼロ円なのですが、もし売るとしたら1本50万円くらいしそうだ、とのこと。どひゃあ。

コバルト合金は素人が手入れできるような素材じゃないので、プロの散髪屋さんでも業者に研ぎに出すようですが、相撲協会のハサミは手入れしてるんですかね。

国技館と断髪式

関取衆が引退すると引退相撲と断髪式を国技館で行うのが常ですが、これはそうしなきゃいけないものではありません。別にしたくなければしなくてもOKです。

国技館を使うので相撲協会主導で開催されるもののように思われがちですが、実際は相撲協会は「協力」するだけで主催は引退する力士個人です。

国技館で引退相撲と断髪式を行うには関取として30場所務めていることが条件になります。なので大卒の付け出しでがーっと上がってきた矢先にケガで相撲が取れませんってことになると、どんなに人気が出ていたとしても国技館での断髪式は開けないってことです。

それに満たない、または関取経験がない力士は千秋楽パーティの中や時には自身の結婚式で断髪を行ったりします。

切り落とされた大たぶさは床山さんの手で形を整えてガラスケースに入れられることが多いです。長年びんつけを刷り込みすき上げられた髷は切ってから20年近くたってもびんつけの香りがしてるとか。

髷は力士の証ですが、切った髷は香りとともにお相撲さんだった日々をそこに閉じ込めて時を止めるのでしょう。

豪風は髷を落とした感想を聞かれて「体の一部がなくなったような」とコメントしました。まああれだけの髪の束に油を刷り込んでいればけっこう重たくもあるでしょうから、物理的にもなくなった感は強いかも知れません。

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